2018.04.17 21:38「カエサルとクレオパトラ」 カエサルが軍団を率いてルビコン川を越えたことで内乱がはじまる。「ファルサルスの戦い」で決定的な勝利を収めたカエサルは、ポンペイウスを追走してエジプトへ向かう。そこで、エジプト王家の内紛に巻き込まれ、クレオパトラに味方し5カ月もの間「アレクサンドリア戦役」を戦う。これ...
2018.04.17 00:32「英雄ダビデの犯した罪」 羊飼いの少年ダビデは、巨人ゴリアテを石投げ紐(投石器)ひとつで倒した。 「お前は剣や槍や投げ槍でわたしに向かってくるが、わたしはお前が挑戦したイスラエルの戦列の神、万軍の主の名によってお前に立ち向かう。」(サムエル記上 17章 45節) その後、ユダの王...
2018.04.15 21:43「聖書の神と人間」 日本で生活しているとピンとこないが、世界的に見れば信仰を持たない人間は圧倒的に少数派。対象は異なっても大多数の人間は、神との関係の中で日々の生活を送っている。信仰を持つ人間にとって神は、どのような存在であり、どのような関係を結んでいるのだろうか。その関係性が、その人...
2018.04.15 00:38「壁を壊した男カエサル」 トランプ米大統領はメキシコ国境沿いに壁を建設するという公約を掲げて選挙戦に勝利した。いまだ実現に至っていないものの、建設の実現に向けての動きは止まっていない。2月27日にはサンディエゴ連邦地裁のゴンザロ・クリエル判事が、サンディエゴ近郊のメキシコ国境沿いにおける14...
2018.04.14 10:36「鉄舟の死に方、海舟の見送り方」 北千住で講座「江戸っ子に学ぶ粋な暮らしー正月―」が午前中にあったので、帰りに千駄木で降りて、ずっと行きたかった山岡鉄舟の墓を詣でた。山岡が幕末・明治維新期に国事に殉じた人々の菩提を弔うために明治十六年に建立した全生庵にある。勝海舟と西郷隆盛による江戸城無血開城について調べていて...
2018.04.12 23:25「カエサルとガリア」 ガリア戦役当時のガリア全域の人口は、1200万人前後であったとされているが、カエサルの前後9年にわたるガリアでの戦争によって、ガリア人のうち、武装能力のある人の3分の1がローマの剣の下に倒れ、あと3分の1が、捕虜や奴隷にされてしまったと言われる。その後、ルビコン川を...
2018.04.12 03:05「孤高のリーダー ハンニバル」 イタリアでは今でも子供が悪い事をすると「ハンニバルが来てあなたを連れて行ってしまうよ」と叱ることがあるという。ハンニバルが未だに恐怖の代名詞となっているのだ。ハンニバルは、イタリアにとって、なぜそれほどまでの恐怖の対象になったのか。 第二次ポエニ戦役(紀元前218...
2018.04.11 00:53「Natale di Roma」と「サビニ女の略奪」 まもなく「Natale di Roma」(ローマの誕生日)。紀元前753年4月21日にローマが誕生したことを記念して、毎年4月21日の前後に仮装パレードを始め様々なイベントが繰り広げられる。 ローマはロムルスと3000人の仲間によって建国されたとされるが、最初に行ったのが「サビ...
2018.04.10 00:18カラヴァッジョ『イサクの犠牲』 1401年、ルネサンスの幕開けとみなされるコンクールがフィレンツェで行われた。サン・ジョヴァンニ洗礼堂第二門扉の制作競技である。与えられたテーマは、旧約聖書「創世記」の中の「イサクの犠牲」。最後まで残ったのは二つの作品。作者はギベルティとブルネレスキ。結局、審査員(34人)は二...
2018.04.08 22:44カラヴァッジョ『改悛のマグダラのマリア』 今年の夏、ローマを訪れる。「ローマ帝国の都ローマ」、「キリスト教の都ローマ」、「ミケランジェロのローマ」、「ベルニーニのローマ」。これまで毎回テーマを決めてローマの街を回った。今回のテーマは「カエサルのローマ」、「巡礼者の都ローマ」、「カラヴァッジョのローマ」。ちょっと欲張りす...
2018.04.08 00:27罪深き人間① ―ダビデの罪― 今の学校教育に決定的に不足していると思うもののひとつは、人間理解教育。人間とはどのような存在か、どれほど弱く、愚かで、罪深い存在であるかを教えていない。道徳教育の重要性は叫ばれても、「人間はどうあるべきか」ばかりで、「人間はどうあるか」を教えていない。だから、自分の...
2018.04.07 00:09「ユリウス・カエサル ~リーダーの条件~」⑤ 紀元前49年1月12日、ラヴェンナとリミニの間を流れるルビコン川をカエサルは兵を率いて渡る。夏には水が涸れてしまうような小川だが、ここがカエサルの任地属州ガリアとイタリア本国を分ける境界線。任地を出るときは、軍を率いてはならず、軍を伴うことは大逆罪として極刑に処せられる決まりだ...